宇摩医師会のホームページをご覧くださいましてありがとうございます。
宇摩医師会は四国中央市の医師会です。この地域は古来「宇摩」と呼ばれており、明治41年に宇摩医師会が設立され、既に110年以上の歴史があります。2004年(平成16年)4月に旧川之江市、旧伊予三島市、土居町、新宮村が合併して四国中央市が誕生しましたが、市町村合併後も歴史ある宇摩医師会の名称は残すことになり、現在までその名称を継続しております。
宇摩医師会の第一の目標は、愛媛県医師会、日本医師会などと連携しながら四国中央市の皆様方の健康を守ることにあります。
そのために、かかりつけ医と病院の連携の元、日常診療のほか、急患医療センターへの協力や在宅当番医制事業(休日当番医)、救急医療病院群輪番制事業を通じて、一次救急、二次救急に対応しております。また、在宅医療推進事業などを通じて可能な限り住み慣れた地域で最期まで生活できるよう、関係機関との連携の下「地域包括ケアシステム」の構築に協力して参ります。更に、病気を未然に防ぐために、生活習慣病予防のための啓蒙活動、健診事業、予防接種事業などにも協力しております。
これらの目標を達成するために、四国中央市初め関係機関と定期的に協議を行い、また、学術講演会や院内感染対策研修会、産業医研修会など各種研修会の開催などを通じて我々会員個々が常に自己研鑽を積み、知識のアップデートにこれからも努めて参ります。
令和6年5月現在、四国中央市は愛媛県東予地域で唯一の消滅可能性都市とされております。全国や愛媛県の平均と比較してかなり速いペースで人口減少と高齢化が進むと見込まれており、今後の労働力不足が懸念されております。医療機関で働く人員の不足や医療機関自体の減少も懸念される中、これからも地域の皆様方が安心して暮らし続けられるように宇摩医師会は一丸となって活動して参ります。
一方で地域の皆様方にお願いしたいことがございます。愛媛県は心不全による死亡率が全国で1、2位を争っております。心不全による死亡率を下げるには、その原因となる高血圧、心筋梗塞、心臓弁膜症、不整脈などをしっかり管理しておかねばなりません。皆様方には日頃からご自身の健康管理に十分に気をつけていただきますようお願いいたします。
最後になりますが、令和5年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類相当になってから既に1年以上が経過しました。
コロナ禍により私達の社会生活には多くの負担を強いられて参りましたが、5類移行後は徐々にコロナ禍前の日常生活に戻りつつあり、最近は国内各地が多くの人出で賑わっております。
以前のような日常生活を取り戻すことは必要なことですが、新型コロナウイルスは完全に消滅したわけではありません。更にインフルエンザや麻疹、風疹など多くの感染症も我々の身近に日常的に存在しています。様々な疾患をお持ちの方や妊娠中の方など、感染症に特別配慮が必要な方々も一緒に社会生活を送っておられます。自身が感染しない、そして人に感染させないように最低限のご配慮は今後もお願いいたします。
宇摩医師会長 藤田 新